ギース・ハワードの花嫁(5)-キッカケ-

 ビリーをコテンパンにぶちのめしてみました。

 でも油断もあって、ギースも一撃喰らってます。

 足元に転がるビリーを見下ろして、ふと、興味を持つ自分に気づく。キッカケは、多分そんなもの。そんな小さなキッカケで、ビリーを、ゴミ溜めから拾い上げた。ただ、それだけ。

 この男は、ものになるのか。この敗北から、昇って来られるのか。自分と同じ生き物であるのか。私を超えるのか、私を殺すのか。同じなのか、違うのか。

 ほんの、僅かな、興味。

 でも、100質でも書いたとおり、ギース・ハワードが、他人に僅かでも興味を持つなんて、実は、それだけで、大事件、なのです。ね、リッパー?

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